先輩
13,14時に起きることが習慣化されつつある。
季節の節目が不思議ともたらす、だるさは相も変わらず、
シャワーを浴び、化粧をし身支度をする。
昨日は所属するゼミの送迎会だった。
卒業式を控える四年生にお祝いの言葉と、小さな花束を手向けた。
4月が始まれば、彼・彼女らはもういない。
一人の先輩が、私の体調と取得単位についてとても心配してくれた。
以前より、障害を持つ私を人一倍気を使ってくれた人だ。
そんな彼も、四月からは社会に出ていく。
ゼミには新3年生が仲間入りとなり、私は形式的に先輩になる。
先輩を持つ立場は今まででずっと慣れてきたが、自分が先輩という立場になることは、
なぜだか現実的でないように感じて、考えたことがなかった。
上の立場になることを避けてきた、と感じる。
自分は一定の方向で課題を進めるよう、提案をすることは出来るが、
それは対等な関係の場合であって、
リーダーシップはなかなか発揮できずにいる。
就職活動においても、リーダーシップというのは資質として問われる事がある。
私は上に立つ程見通せる目をもっていないため、
適材適所の視点で見ると、間違いなくリーダーにふさわしくない。
しかし現実は、経験を積んでいくにつれて、上の立場へと昇るという事でもある。
私はこの序列の制度が嫌で、会社務めは向いていないと諦めたのであった。
先輩とは、なんだろう。
あまり構えないほうが良いのかもしれない。
かえってそれは現実との不協和をもたらす。
対等な対話をしつつ、こういう情けない先輩の存在もあるのだと
認められてくれればそれで良い。